英国 アンティーク 英吉利物屋 トップ(取り扱い一覧)へ 新着品物 一覧へ アンティーク情報記事 一覧へ 英吉利物屋ご紹介へ
No.16746 Hope, Charity & Faith スターリングシルバー ペンダントヘッド
with スターリングシルバー チェーン
三種飾りの横幅 2.0cm、ハートの横幅 0.95cm、アンカーの長さ
1.9cm、スターリングシルバー チェーンの長さ
46.5cm、一万一千円
クロスやハートにはカットが施されていて、光の反射が綺麗です。 可愛らしいモチーフのセットになりますが、素材の銀の厚みは1ミリほどあって、手にした感じはしっかり出来ています。 写真の品は比較的に近年の作と思われますが、イギリスにおいてこのタイプのアクセサリーは16765
三種セットのように遠くはヴィクトリア時代からあったもので、三種モチーフには長い歴史的背景があります。
ハート、アンカー、クロスの三種セットは、クリスチャンモチーフの組み合わせになり、ハートにはCharity(思いやり)、アンカーにはHope(希望)、そしてクロスにはFaith(誠実)の意味合いがあります。
三種飾りの裏面には、ハートの左側にメーカーズマークとスターリングシルバーを示す「925」マークが刻印されています。
現代でも馴染み深いハートのデザインですが、その歴史をたどりますと、英国におけるハートのモチーフはジョージアンの頃登場し、ヴィクトリア期に大流行した経緯があります。
それから、私は海や波や船が好きなので、アンカーというモチーフには特に惹かれるのですが、モチーフとしてのアンカーにはかなり古い歴史があります。 世界史で習ったローマ時代のカタコンベには、クロスに見立てたアンカーがありました。 当時はキリスト教が国教となる以前のことで、アンカーをクロスの代用とすることで信仰を守る必要があった時代でした。
そうした背景があって、アンカーは初期のクリスチャンモチーフとなりました。 そしてアンカーのクロス的側面を重視する場合には、アンカーのことを「聖クレメントのクロス」とか、「マリナーズ(船乗りの)クロス」と呼びます。 さらに時代が下って、ヴィクトリアン後期からエドワーディアンの頃になると、イギリスではシーサイドリゾートが人気となり、マリンモチーフのファッション性が好まれました。
クリスチャンモチーフとしてのアンカーには、クロスの代用という意味合いの他にも、「Hope(希望)」や「Steadfastness(しっかりしていること)」を表象する意味合いも含まれています。 あるいはまた、船が抜錨して次の目的地に向かうという連想から、「Fresh
Start(新たな出発)」をシンボライズするモチーフともなっています。
『私はキリスト教の信仰者ではありませんが、何故かクロスにとても惹かれます。』というお便りをいただきました。
英吉利物屋ではアンティークのクロスを扱っておりますので、関心のある方から、そういうお話があるのは珍しいことではないかも知れません。 けれども、クロスに惹かれるという話はこれが初めてというわけでなく、多くの方からお聞きしてきましたし、私もそう感じることがあるので、なぜだろうかと考えたくなるのです。
英国アンティーク情報欄にあります 「40. 何故かクロスにとても惹かれます。その理由を英吉利物屋風に考えてみました。」 こちらをご覧いただければ幸いです。
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