英国 アンティーク 英吉利物屋 トップ(取り扱い一覧)へ 新着品物 一覧へ アンティーク情報記事 一覧へ 英吉利物屋ご紹介へ

No. 16427 松ぼっくり スターリングシルバー ジャムスプーン
長さ 12.8cm、重さ 30g、ボール部分の長さ 4.8cm、最大幅 3.75cm、ボールの深さ 9mm、松ぼっくりの直径 7mm、1964年 ロンドン、一万三千円

銀が厚めでしっかり出来たスプーンで、30グラムという持ちはかりはかなり重たいと思います。 手にしてみると、柄が太いことと感じられ、ボール部分の銀が厚いことも好印象です。

裏面にはメーカーズマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1964年のデートレターが並んでいます。 そして、ボール部分の内側に見えるのは、ロンドンレオパードヘッドになります。

ホールマークを見て楽しむ趣向の銀製品ともいえましょう。

写真二番目で柄の裏面にならぶ三つの刻印のうち、中央にあるライオンの刻印が、英国製スターリングシルバーの銀純度を保証するマークになり、重要な刻印です。 このライオンパサントの歴史について少し解説しておきましょう。 

横歩きライオンのマークが初めて導入されたのは今から470年ほど前の1544年のことになります。 これは当時テューダー朝のヘンリー八世が行った低品位銀貨の鋳造と関係があります。 歴史上どこの国でも財政が逼迫してくると、悪貨を鋳造することがひろく行われてきました。 日本の江戸時代にも同じようなことがあったと思います。 

銀貨と銀器がほぼ同等な価値を持っていた昔の時代にあっては、お上の定める低品位銀貨の価値でもって、高品位な銀器と交換されてしまっては、損してしまうことになります。 そこでその銀器が92.5%の銀純度であることを保証するマークとして、ライオンパサントが導入されたわけです。 

歴史や伝統に格別なこだわりを持つイギリス人は、ライオンパサント(=横歩きライオンの刻印)にも特別な愛着があって、五百年の長きにわたって、この刻印を使い続けて今日に到っております。

松ぼっくり スターリングシルバー ジャムスプーン




イギリス アンティーク 英吉利物屋 トップ(取り扱い一覧)へ 新着品物 一覧へ アンティーク情報記事 一覧へ 英吉利物屋ご紹介へ