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No. 16322 フランス 1フラン銀貨 ペンダントヘッド 自由・平等・博愛の種を蒔く女性像 &オリーブの枝
直径 2.3cm、重さ 5g、留め具を含む長さ 3.0cm、1フラン銀貨の鋳造年 1916年、一万円

フランス 1フラン銀貨のペンダントヘッドです。 朝日が昇るフィールドに立って、種を蒔く女性像が描かれています。 蒔いている種は自由・平等・博愛の種と言われ、フランス共和国が志向する根本的な価値を表しています。 裏面のデザインはオリーブの枝です。 下の方には鋳造年を示す『1916』の表示が見えます。 

第一次大戦で主戦場となったフランスは、国家の疲弊が著しかったので、英国などと比べると早くに金本位制から脱落し、それに伴って1フラン銀貨の鋳造も英国より早くに終わっています。 1916年と言えば、第一次大戦が始まって二年目になり、当時はまだ1フラン銀貨でありましたが、銀貨としては最後の頃の鋳造になります。

イギリスではシリング銀貨を幸運をもたらす縁起物として、ペンダントヘッドにすることが、古くから好まれてきましたが、写真のペンダントヘッドはそのフランス版といったところです。

『裸の王様』、『みにくいアヒルの子』、『人魚姫』などで有名なアンデルセンの作品の中に、19世紀半ばに書かれた『シリング銀貨』というおとぎ話があります。 岩波文庫にも入っているはずなので、詳しくはそちらをご覧いただくとして、あらすじを申し上げますと。 外国旅行に出かけた英国紳士の財布にあった一枚のシリング銀貨が、異国の地で財布からこぼれてしまい、いろいろな人たちを巡りめぐって、最後には元々の持ち主であった英国紳士のもとに戻ってくるというストーリーです。 

物語の中で、シリング銀貨に穴をあけて糸を通し「Lucky Shilling」として身に着けるという話が出てきます。 シリングは大き過ぎず、小さ過ぎず、ペンダントヘッドにちょうど良いサイズであることと、シルバーという素材は幸福に通じることから、遠いヴィクトリアンの時代よりラッキーシリングとして好まれてきたようです。 

写真の品はシリングではなく、1フラン銀貨でありますが、銀貨のよい意味合いを尊ぶ傾向は、古くからどこの国にもあったろうと、容易に理解できると思うのです。

フランス 1フラン銀貨 ペンダントヘッド 自由・平等・博愛の種を蒔く女性像 &オリーブの枝


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