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No. 15941 ヴィクトリアン スターリングシルバー Queen Anne パターン バターナイフ
長さ 13.4cm、重さ 20g、ブレードの最大幅 1.7cm、柄の最大幅 1.4cm、柄の最大厚み 2.5mm、1899年 ロンドン、Josiah Williams & Co.作、八千二百円

今から百十年前に作られたヴィクトリアン アンティークで、しっかり持ちはかりがあって銀の重さが心地よい、Queen Anne パターンのバターナイフですです。 柄先のデザインからQueen Anne パターンと呼ばれます。 

小振りなバターナイフになりますが、20グラムと持ちはかりがあるのは、柄の最大厚みが2.5ミリと銀が厚めに作られているからでしょう。 英国風なしっかり感がある銀のアンティーク バターナイフと感じます。

このデザインは1880年代にイギリスで初めて登場し1900年頃にはかなりの人気となりました。 あるいは別名ではオーバニー(Albany)パターンと呼ばれることもあります。 ヴィクトリア期の有力シルバースミスであるフランシス・ヒギンスのパターンブックで、 Queen Anneパターンとされて以来、Albany あるいは Queen Anneと両方の名前が使われるようになりました。

写真二番目に見えるホールマークは順にロンドン レオパードヘッド、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1899年のデートレター、そして「Josiah Williams & Co.」のメーカーズマークになります。 なお、写真一番目で柄元に近いブレード部分に見える飾り彫りは、「ACJ」のサイファーです。

一般にヴィクトリア時代創業のシルバースミスが多い中にあって、この品を作ったJosiah Williams & Co.はジョージアンの時代に始まった老舗の一つになります。 1800年創業のJosiah Williams & Co.はブリストルのメーカーで、地方では最大のシルバースミスでした。 メーカーズマークは当時の共同パートナーであった二人、George Jackson & David Fullertonの頭文字GJDFが刻まれています。 

今日でも中世の街並みや大聖堂が美しいブリストルは、16世紀にはエイボン川河口の貿易港として栄え、その後はイングランド南西部の主要都市として発展しました。 しかし大きな都市であったがゆえに、第二次大戦中の1940年11月24日にはドイツ軍による空襲を受け、Josiah Williams & Co.も工房を失い、残念ながら140年の歴史に幕を閉じました。

この品が作られたヴィクトリア時代については英国アンティーク情報欄にあります 「14. Still Victorian」や「31. 『Punch:1873年2月22日号』 ヴィクトリアンの英国を伝える週刊新聞」の解説記事もご参考ください。

ヴィクトリアン スターリングシルバー Queen Anne パターン バターナイフ

裏面の様子

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