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No. 15927 ウェーブ モチーフ ハンドエングレービング スターリングシルバー クロス
縦の長さ(留め具含まず) 2.8cm、横の長さ 1.8cm、厚み 1mm弱、八千二百円

クロス内側のデザインのみならず、縁辺部を取り囲む直線部分も手仕事による彫刻です。 ルーペで観察すると、彫刻刀をあてた跡がよく分かります。 基本デザインは深めなタッチで彫られています。 深めな彫りの内側には、さらに細かな筋も見えますが、これは彫刻刀の刃先の跡でしょう。 

彫りが深めでファセット面(彫刻切面)が多様な方向に向かい、光を美しく反射するという意味で、ブライトカットに準じる彫刻技法といえるでしょう。

ルーペで詳細に見てみると、周囲を囲む縁辺部の直線も、実はただ一筋の直線ではなく、ところによって細くなったり太くなったり、あるいは彫刻刀の行き過ぎが発見できたりと、手仕事の味わいを感じます。 全体として美しい彫刻が堪能できる銀のクロスに仕上がっています。

彫刻のモチーフはウェーブパターンです。 波模様モチーフには、Continuation(続いていくこと)や Eternity(永遠)という意味合いが象徴されており、ヴィクトリアンからエドワーディアンの頃に好まれたクリスチャンモチーフのデザインです。

写真二番目で見えるように、裏面には「SILVER」の刻印があります。 デートレターがないので製作年を特定することは難しいのですが、彫刻の様子とハンドエングレービングの技術の高さからみて、作られたのはエドワーディアンから1920年代までのあたりでしょう。

彫りの跡から彫刻刀を振るった向きまでもが窺い知れ、銀職人さんの息遣いが伝わってくるところにも惹かれるアンティークであって、身に着けるにつけ、愛着が増すクロスと思います。

ウェーブ モチーフ ハンドエングレービング スターリングシルバー クロス


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