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No. 15734 MADE IN ENGLAND シルバープレート ペーパーナイフ
長さ 17.5cm、重さ 38g、最大横幅 4.8cm、ブレード最大幅 1.35cm、ハンドルの最大厚み 6mm、七千二百円

持ちはかりがあって、バランスのよい、しっかり出来たペーパーナイフです。 小花のデザインは可愛らしくもあります。 

あらためて手にして、実際に使ってみたりしていたら、裏面に『MADE IN ENGLAND』表示があることに気がつきました。 写真二番目で柄元に近い三角飾りのサイド上部にMADE INとあって、下部にENGLAND、あわせて『MADE IN ENGLAND』となっています。

このナイフの切れ味、いいか悪いかと言えば、悪い方ではないかと思います。 ただ、ナイフとして見るか、ペーパーナイフとして見るかで考え方が少々変わってきます。 いくつかペーパーナイフを使っていますが、はさみ同様、使い方次第でずいぶん変わるものです。 紙とナイフ角度、ナイフエッジが真っ直ぐタイプか三日月型か、あとはシュッと動かす時のスナップの効かせ方でしょうか。

このペーパーナイフは三日月型というか、両サイドが円形曲線エッジですので、機能性はあります。 切っ先はそれほど鋭くありませんが、この形で鋭かったらかなり危ないナイフになりえますので、安全上は致し方ないところと思います。

そういえば、デイビット・スーシェ主演のポワロシリーズ、『アクロイド殺人事件』で使われたナイフはダガーナイフでしたか、でもテレビで見た感じはペーパーナイフのようでした。 このタイプの品では凶器性と安全性は紙一重となりましょう。

構造はよし、スナップの効かせ方次第でペーパーナイフとしての機能は高まりますので、悪くはないかなと見ております。 あとはフォルムやデザインがお好みに合うかどうかというところでしょうか。

手紙が来ると、手でビリビリ破って開封してしまうことの方が多いのですが、お気に入りのペーパーナイフを使う習慣ができたらいいなと思っています。 ただ、イギリスでペーパーナイフが発達したのは、昔の時代は一日に何回も郵便配達があって、手紙が頻繁に来たことが大いに関係ありと思います。 現代のイギリスでは一日に一回なので、というのは、まあ、言い訳です。

デイビット・スーシェ主演のポワロシリーズにある『The ABC Murders』を見ていましたら、ポワロとヘイスティングスが夕食中に、その日最終の郵便配達があって、レターの開封に食事用のナイフを使う場面がありました。 このデイビット・スーシェのポワロシリーズは、1930年代の英国が舞台に設定されており、ディテールにこだわって見ていくと、いろいろとアンティークを楽しむ上での発見があります。 

急ぎの手紙でもナイフがそばにあれば、ナイフを手にするのだなあとか。 また、そもそも、この郵便の配達はかなり夜遅くに来ていることも興味深く見ました。 原作で確認してみましたら、「It was on Friday that ABC's third letter came.  Evening post arrived about ten o'clock. 」とありました。 当時は一日のうちに何度も郵便配達があって、最終便は夜の十時に配達があったなんて、ちょっと驚きです。

MADE IN ENGLAND シルバープレート ペーパーナイフ

シルバープレート ペーパーナイフ裏面の様子と『MADE IN ENGLAND』表示

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