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No. 15536 ステンレスブレード + スターリングシルバー ハンドル ケーキナイフ
長さ 31.7cm、重さ 71g、ブレードの最大幅 2.2cm、スターリングシルバー柄の最大幅 2.45cm、最大厚み 1.4cm、1962年 シェフィールド、一万円

スターリングシルバー ハンドルにステンレス ブレードがついたケーキナイフです。 パン切りナイフとしての使い途が主で、ケーキナイフとしては従かもしれませんが、イギリスのケーキナイフはギザギザした鋸(のこぎり)刃が付いているのが一般ですから、パンとケーキどちらでもOKでしょう。

取り付けがよくて、しっかり出来たナイフです。 大きなパンの塊で、かなりかたいパンであっても、どんどん働いてくれそうなナイフと感じます。 

ハンドル部分にブリティッシュ ホールマークが刻印されています。 まずハンドルの表側にメーカーズマーク、シェフィールド アセイオフィスの王冠マーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1962年のデートレターが刻印されております。 ハンドル裏面にもスターリングシルバーを示すライオンパサントとシェフィールド アセイオフィスの王冠マークがあります。、

ブレード部分には「STAINLESS SHEFFIELD ENGLAND」の表示があります。

ところで、イギリスのケーキナイフにはギザギザの鋸刃が付いているのが普通です。 ケーキをサーブするのに、なぜ鋸かとも思いますが、イギリスのケーキは表面を砂糖の塊のようなアイシングで、こてこてに固めたケーキが多く、実際のところ切り分けには鋸が必要なのです。

このアイシングたっぷりのイギリス風ケーキというのは、びっくりするほど美味しくないことが多いので不思議です。 日本でこんなケーキが出てきたら、誰もがきっと絶句することでしょう。 しっとりとした普通のケーキとは似ても似つかぬ、水気もなくぱさぱさしたスポンジに砂糖の塊が数ミリの厚さで塗りつけてある食べ物です。

ところがもっと驚くのは、イギリスの子供たちは日本やフランス風のしっとりと美味しいケーキよりも、ぱさぱさごわごわのこうしたケーキがお気に入りなことです。 うちの娘の友達が集まるパーティーで、私が手作りケーキを作ってもあまり喜ばれません。 近くのスーパーマーケットで買ってきたようなアイシングたっぷりのケーキがいいのです。

イギリスでアンティーク ケーキナイフのギザギザした鋸を見ていると、ずっと昔のヴィクトリアンやエドワーディアンのケーキもきっと凄まじいものだったのだろうと思います。 百年以上の年月をかけて、ブリティッシュ トラディショナル ケーキの伝統がイギリスの子供たちにしっかり根付いているのでしょう。

アンティークをきっかけに、その国の文化や伝統について考えてみるのは楽しいことだと思います。 英国アンティーク情報欄の「27.ホールマーク漏れと英国人気質」解説記事もついでにご覧ください。

ステンレスブレード + スターリングシルバー ハンドル ケーキナイフ




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