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No. 15464 小さなハート 9カラット ゴールド バック&フロント ロケット
ハートの横幅 1.35cm、最大厚み 5mm、留め具の円環の内径 3.5mm、ヴィクトリアン後期からエドワーディアン頃の英国製、一万三千円

手にしてみると、ふっくら感のある、小粒ハートの9カラット ローズ ゴールド ロケットです。 手彫りのエングレービングは丁寧かつ精巧な仕上がりで、可愛らしい9カラット ゴールドアクセサリーと思います。 百年ほど前に作られた古い品ではありますが、コンディションのよい綺麗なアンティークと思います。

手仕事の彫刻は波模様モチーフのウェーブ パターンで、基本デザインは深めな彫り、背景部分はシェードを付けた微細な彫刻となっています。 波模様デザインのウェーブパターンは、Continuation(続いていくこと)や Eternity(永遠)を象徴するクリスチャンモチーフで、ヴィクトリアン後期からエドワーディアンの時代に人気がありました。

Rolled Goldとはベースメタルに9金や18金の薄金板を重ねた構造の素材で、ヴィクトリアン後期からエドワーディアン頃の英国で流行ったアンティークな素材です。 写真二番目に見えるように、裏面には「9CT BK&FT」の刻印がありますが、これは「9カラット ゴールド、バック&フロント」という意味で、ロケットの表裏が9カラットのロールドゴールド素材であることを示しております。 

9カラットゴールドは金含有量が37.5%の合金ですが、金以外には銅を多く含む場合には、その色あいは赤みがかかっていて、イギリスではローズゴールドと呼ばれます。 英国にはバラの花が好きな人たちが多いので、ゴールドにおいてもローズゴールドが好まれるのでは?と思えます。 金純度の高いイエローゴールドよりも、温かみがあってVery Britishな装飾素材と思います。

このロケットの色合いは、イエローゴールドではないのですが、そうは言ってもローズの赤みはさほど強くもありません。 典型的なイエローゴールド色とローズゴールド色の間を3:2に分けた時に、ローズゴールドにより近い辺りの色合いと思います。 

9カラット ゴールドは銅が多い素材ですので、お手入れすると、ゴールドの色合いが増しますが、しばらく放って置くと銅の赤みが出てくる傾向があります。 お手入れ次第で色味の違いが楽しめるのもよいでしょう。

デートレター等のホールマークが無いので年代特定が難しいのですが、Rolled Goldという素材と共に、ロケットの構造や手彫りのエングレービングの様子からみて、ヴィクトリアン後期からエドワーディアンにかけての品と思います。

小さなハート 9カラット ゴールド バック&フロント ロケット




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