英国 アンティーク 英吉利物屋 トップ(取り扱い一覧)へ 新着品物 一覧へ アンティーク情報記事 一覧へ 英吉利物屋ご紹介へ

No. 15406 小さなハート 9カラット ロールド ローズゴールド ロケット
ハートの横幅 1.35cm、最大厚み 5mm、留め具の円環の内径 3mm、ヴィクトリアン後期からエドワーディアン頃の英国製、一万一千三百円

手にしてみると、ふっくら感のある、小粒ハートの9カラット ロールド ローズゴールド ロケットです。 手彫りのエングレービングは丁寧かつ精巧な仕上がりで、可愛らしい9カラット ゴールドアクセサリーと思います。 百年ほど前に作られた古い品ではありますが、コンディションのよい綺麗なアンティークと思います。

手仕事の彫刻は波模様モチーフのウェーブ パターンで、基本デザインは深めな彫り、背景部分はシェードを付けた微細な彫刻となっています。 波模様デザインのウェーブパターンは、Continuation(続いていくこと)や Eternity(永遠)を象徴するクリスチャンモチーフで、ヴィクトリアン後期からエドワーディアンの時代に人気がありました。

Rolled Goldとはベースメタルに9金や18金の薄金板を重ねた構造の素材で、ヴィクトリアン後期からエドワーディアン頃の英国で流行ったアンティークな素材です。 留め具部分には素材を示す「ROLLED GOLD」の刻印があります。 カラット数は表示がないのですが、イギリスでは一番多く見かける9カラット ゴールドでありましょう。

9カラットゴールドは金含有量が37.5%の合金ですが、金以外には銅を多く含む場合には、その色あいは赤みがかかっていて、イギリスではローズゴールドと呼ばれます。 英国にはバラの花が好きな人たちが多いので、ゴールドにおいてもローズゴールドが好まれるのでは?と思えます。 金純度の高いイエローゴールドよりも、温かみがあってVery Britishな装飾素材と思います。

このロケットの色合いは、イエローゴールドではないのですが、そうは言ってもローズの赤みはさほど強くもありません。 典型的なイエローゴールド色とローズゴールド色の間を3:2に分けた時に、ローズゴールドにより近い辺りの色合いと思います。

このロケットはもともと蓋に爪をかける仕掛けがなく、カチッと閉まる構造にはなっていません。 そのために、蓋を閉めたときに、上蓋と下蓋の間にわずかに隙間があきます。 ロケットのサイズが小さいことから、蝶番のかたさでもって、蓋が勝手には開いてこない構造になっています。

デートレター等のホールマークが無いので年代特定が難しいのですが、Rolled Goldという素材と共に、ロケットの構造や手彫りのエングレービングの様子からみて、ヴィクトリアン後期からエドワーディアンにかけての品と思われます。

小さなハート 9カラット ロールド ローズゴールド ロケット




イギリス アンティーク 英吉利物屋 トップ(取り扱い一覧)へ 新着品物 一覧へ アンティーク情報記事 一覧へ 英吉利物屋ご紹介へ