アンティーク 英吉利物屋 トップ(取り扱い一覧)へ 新着品物 一覧へ アンティーク情報記事 一覧へ 英吉利物屋ご紹介へ
No. 15180 Queen Anne パターン スターリングシルバー ナイフ
SOLD
長さ 13.6cm、重さ 17g、ブレード最大幅 1.75cm、柄の最大幅
1.2cm、柄の最大厚み 2.5mm、1966年 バーミンガム、SOLD
柄のデザインはQueen Anne パターン、あるいはオーバニー(Albany)パターンと呼ばれ、1880年代にイギリスで初めて登場し1900年頃にはかなりの人気となりました。 このスターリングシルバー ナイフは1966年の作ですので、Queen
Anne パターンの絶頂期からずいぶんと離れていますが、親しまれてきたブリティッシュ デザインの一つと言ってよいでしょう。
元々はバターナイフとして作られた銀製品と思いますが、シンメトリーな形状ですから、デスク周りでレターオープナーとしても、お使いいただけるでしょう。
写真二番目のホールマークは順に、メーカーズマーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1966年のデートレターになります。
この純銀ナイフは古いアンティークとは違って比較的近年の品ですが、別の意味でレアものになると思います。 といいますのは、1960年代のブリティッシュ ホールマーク入り銀製品はかなり品薄という事情があります。 英吉利物屋のサイトを眺めてみても、1940年代、50年代、70年代の銀はあっても、1960年代の品はあまりないと気が付かれるでしょう。
第二次大戦後の間もない頃でもティーストレーナーなどの茶道具で銀器を見ますし、70年代になるとエリザベス二世戴冠二十五周年のシルバージュビリーを記念した純銀アクセサリーをよく見るようになります。 前後の時代と比べて60年代はイギリス銀製品の谷間の時代であるようです。
どうしてだろうか?と、イギリス人の知り合いに聞いてみました。 二度にわたる世界大戦を経て大英帝国の威信も地に落ちて、かつての英国植民地が次々と独立していったのは60年代のことです。 それまであって当然と考えられていた植民地を失う経済的ダメージはやはり大きなものだったとのこと。
そして英国病とまで呼ばれた構造的な経済停滞が進行していったのも60年代のことでした。 この時期の銀製品の少なさは、イギリス経済社会が失速状態になっていたことが大きな原因だったと考えられます。
アンティーク 英吉利物屋 トップ(取り扱い一覧)へ 新着品物 一覧へ アンティーク情報記事 一覧へ 英吉利物屋ご紹介へ